Sweet dreams,

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映画、音楽、好きなものに関するあれこれ

Cat Power キャット・パワーの話〜ゆるくアルバム紹介〜

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キャットパワー、本名、ショーン・マーシャル。今は変わったけど、長らくジェーン・バーキンみたいなワンレングス姿がトレードマークでした。

これまでオリジナルアルバムを7枚、カバーアルバムを2枚出している彼女。基本的にはソロで活動している歌手で、染みるような低音のハスキーな歌声が魅力的です。

90年代後半~2000年代前半くらいが一番活動的でしたが、2012年にもアルバム出してます。音楽的には90年代のグランジを経たロックが基本ですが、出身でもあるアメリカ南部のソウルやフォークミュージックの雰囲気が強い。なんでなるほどというか、エディ・ヴェダーデイヴ・グロール両名が、彼女の作品が好きだと度々公言してます(共演もしてる)。

すんげえ美人で、すらっと立ち姿も美しい彼女はファッションアイコン的な仕事があった時期もありました。関係ないけど女にモテそう。

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最新作(と言ってももう5年前ですが)は”Sun” 。この時はフジロックで来日もしました。

その時のシングルが"Ruin"。

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彼女の曲にしては、ポップで勢いがある曲。そしてこの金髪+ショートヘアにはおったまげた。

 

それ以後は新作の話なんかも聞きませんが、個人的には相変わらず聴き続けている、思い入れのあるアーティストの一人です。以下に、メインのアルバムを中心に紹介していきたいと思います。

 

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"Moon Pix"

最初にキャットパワーが注目されるきっかけになったのは、1996年の”What Would The Community Think? “というアルバムですが、この時点ではまだごく一部での評判、という感じでした。決定的になったのは、その次の”Moon Pix”というアルバム。精神的に追い込まれて田舎の農場に閉じこもってた彼女が悪夢を見た夜に一晩で書き上げたという、いかにもなエピソードがある作品なのですが、これが高く評価されました。

 

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"Cross Bone Style"

アルバムのシングル。途中展開やメロディーがわかりにくくて難解な印象も与えますが、不思議な魅力のある名曲。余談ですが、この頃の彼女は、とにかく中性的な美しさが際立ってて、そこらの女優よりも存在感あると思います。

 

f:id:chico08:20170614161833j:plainこれとか

 

ですが、私は正直このアルバムがあまり好きではありません。本当に悪い夢を見ているかのような張り詰めた空気は圧倒的だし、大好きな曲も何曲かあります。が、いかんせん、暗すぎる…。全編通して聴くのはしんどいです。アルバム単位で一つ選べ、と言われたら、やっぱりその次のアルバム、”You Are Free” を選ぶと思います。

 

 

"You Are Free"

収録曲が映画やTVでも使われたりもして、広くロックファンにも人気が出たアルバム。友人に最初の一枚として薦めるならこれです。ギターが格好いいアップテンポの曲もあり、彼女らしい気の滅入る弾き語りもあり(半分くらいはそう) "Fool"  "Maybe Not"  "God Woman"のような、バラードの名曲もあり…と、すごくバランスのいいアルバムです。

 

 

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“He War “ 

シングル曲。しょっぱなから自由すぎて、一回聴いただけでは「なんじゃこれ」となってしまいそうな、でも中毒性のある曲。ドラム叩いてんのはフーファイのデイヴです。似たとこだと、”Free” や”Speak For Me” もかっこいい。

 

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 “Fool”

 

全体として、上にあげた “Free”みたいなちょっと変わったリズムや曲の展開の仕方なんかは、いかにも90年代のオルタナっぽくて、文句なしにかっこいいですが、それだけじゃなくて”Fool” みたいな、フォークっぽい彼女のセンスが随所に見られるのがすごくいいです。ちょっと曲数多くて後半ダレるけど。

 

 

 "The Greatest"

で、この後3年のスパンを置いて作られたのが、”The Greatest” 。紛らわしいタイトルですがベストアルバムではなく、れっきとした新作でした。これは、前作とはえらい雰囲気が違って、南部の著名なバンドミュージシャンたちを迎えて作ったもの。そんなわけで、経験豊富なミュージシャンたちと楽しみながら作ったという、いい感じのリラックスムードが全編に漂う作品です。

日本でも人気のあるウォン・カーウァイの映画「マイ・ブルーベリー・ナイツ」のサントラに使われていたのは、いずれもこのアルバムの曲。

 

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“Lived in Bars”

シングル曲。バーで地元民と踊るキャットが超かわいい。このアルバムの雰囲気がよく出た曲&ビデオです。

 

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”Living Proof”

前述の「マイ・ブルーベリー・ナイツ」に使われた曲。映画に出演もしてましたね。

 

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しかしこんな曲もあり。終盤の”Hate” 。ずっといい感じできておいて、突如こんな真っ暗な曲をぶち込んでくるところ、さすが辛酸舐めてきたオルタナ姉御。ブレない。

 

 

"Sun"

そしてこの後、1枚のカバーアルバムを挟んで出たのが、冒頭の”Sun”です。長年の恋人と「別れて髪切って(←ベタだなおい)フランスに飛んで仕上げた」という、ある意味失恋アルバムなんですが、湿っぽさは皆無で、むしろ妙な勢いとパワーが感じられる作品。

通常音の少ない彼女の楽曲にしては珍しく、電子音がいたるところに使われています。音の層はこれまでで一番厚い。従来作品とは180度違うんですが、でも個人的には結構好き。当たり前ですが、ソングライティングとか、メロディーセンスは相変わらずどこか土臭くて彼女らしいままです。エレクトロニックアルバムを作ろう!と力んでいるところはない。直感的にこれまで使ったことない要素を自分で付け足しただけ、っていうのが無理なくて、割とすっと聴けました。

ちなみに、終盤の10分超の曲にはイギー・ポップが参加しています。大好きだけど、なぜここでイギー。

  

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“Manhattan”

“Ruin”、“Cherokee”に続いて出た3曲目のシングル。これは彼女らしいシンプルな曲で、弾き語りで弾いてるのも想像できるけど、ちょっと浮遊感のあるこのプロダクションがよく合ってる。

 

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“Real Life”

刻むようなリズムに合わせた言葉の乗せ方は、このアルバムならではかもしれないです。でもヴォーカルはあくまでいつも通りで、洗練されすぎないのがいい。

 

 

 

終わりに

 

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ということで、メインの4枚のアルバムを中心に紹介しました。

作品によって多少雰囲気は違いますが、個人的には、ものすごくパーソナルな歌を、そぎ落とされた強さで歌う人だと思います。

ライブに関しても、過去の動画とか観てるとパフォーマンスが不安定なので、あんまり大きなステージを張るよりも、せまいライブハウスでの弾き語りとかのがしっくりくる。つーかそういうライブあったら大枚はたいても行きます。(事実、フジロックで聴いたとき、感激したけれど、声も通っていなくてあんまり良いと思わなかった)

アルバムの情報はないものの、ときたまコラボレーションはしてるみたいなので、そのうち新作もくるのではないかな、と思います。そのときはまた来日して欲しい…。